そこらへんに放られてる本。画面が開きっぱなしで来ないメールを待ってる携帯。電源の入って無いラジオ。この間買ったカバン。窓から見える夕焼け。ベットの上に転がってるあたし。と、その頭から垂れてる髪の毛。飽和水蒸気量が超えてしまう。
「さぶい」


今、あたしは午後12時きっかりにお風呂に入り、短パンとハイネックの長袖を着て薄い夏用の布団に包まっている。そもそもこの初冬に短パンというかなり馬鹿な格好で、しかも、ヒーターも付けずに居るのだし、寒いのは当たり前だ。そのうえさっきまでアイス食べてた。
なぜ、短パンをはいているのかというとそれが家にある唯一のズボンだからだ。他は学校の寮においていった。なにせ、今回の帰省ははしかにかかった迷惑な奴がいて、そいつのお陰で決まった急な帰省なのだ。ああ、どうしてくれよう。


でも、まあ今日の晩御飯はカレーだし、でも、明日から3日間は自炊決定。お風呂のお湯は出にくい。まるで苦行だ。いや、修行したくないから弱ってるんだけどね。寒くて哀しい気分になってくる。
ああ〜・・・メールでも来ないかな。くるわけないか、それは知ってる。

帰省して言いことなんか1つも無い。しんどくなるし、気力体力無駄に使う。脳内メーカーやったら働くと怒しかなかったし。ああ、あたしはもっと快楽におぼれて楽な人生歩みたい。語呂合わせみたいに上手いこと面白いように生きていけるわけでもなく、だからといって悟って生きるには執着がありすぎる。お釈迦様みたいにはなれないのだ。いっそのことあんな風、宗教にでもこの身を捧げて生きても良いかなぁと頭をよぎるけれど、あたしは快楽におぼれ楽を追及し変った友人が沢山居る人生がいいのだ。その方が面白そう。

どうにも今晩は眠れそうに無い。

誰かの声を聞いたなら、安心できるかもしれないけれど、電話で分かれる瞬間がもっとも苦痛。ああ、あたしはまた、もう一度、闇に取り残されてしまう。独りよがりだと分かってる。助けて欲しいんだったら、助けてと大声で叫べば誰でも助けてくれるけれど、あえてそれをしないあたしは、あたしはどうしようもないぐらい孤独で独りよがりだと思う。

自分の事ぐらい興味を持てというけれど、そうして孤独になったら助けてくれますか。


ああもうそろそろ、飽和水蒸気量が超えてしまう。淋しくて寂しくて未来はきっと孤独死だ。



  本と携帯とラジオとカバンと  そして今すぐだめになりそうな  あたし。